「スカートと下着」について

スカートの話題に触れる場合、切っても切れない重要なアイテムの一つとして「下着」があります。これは、ほとんどの人がご存知の通り、スカートという衣類は、一般的(注1)なもので説明しますと、筒状に縫い合わせた生地を上部は腰付近で固定し、お尻から下部は(キュロット型などを除けば)脚の部分で生地を閉じず、両脚が同じ筒状の中で開放された構造になっています。そのため、筒状となっている生地の余裕度や裾方向への広がり具合によっては「本人としては無意識で何気ない動作をしただけの場合や、日常の出来事の中で不測の事態が発生した場合」(以下、本文中では便宜上「アクシデント」と呼びます。)には、身体の外観的状態やスカートの開放部分の状態、下着の位置や角度などが通常の状態を越えると、他人に下着が見られてしまう可能性が誰にでも起こり得ます。また、これはスカートの丈や型に関わらず、発生しうる問題ですが、一般的には「ミニ丈以上のスカート」や「風力などの影響を受けやすい素材や型(フレア、プリーツなど)」などはこの可能性が高くなりやすいため注意が必要です。
(注1:「ジャンパースカート」などのように、上部は肩付近で固定され、ウェスト部分ではベルトなどでアクセントをつけている(または補助的に固定する)ものもあります。なお、肩から胸付近で固定するものとしては(スカートではなく)「ドレス」に分類される「ワンピース」というものもあります。なお、ややこしいとは思いますが、スカートの「型」として「ワンピース型スカート」というものもあり、この場合は「1枚の生地で仕上げたスカート」を意味します。)

スカートを穿いている人からすれば「下着」は「見せるもの」と思っている人は皆無で、ほとんどの人は、万が一の場合に「見られても致し方ない」ことに備え、色やデザインなどTPOに合わせたものを、必ず着用(注2)しているのが普通です。
(注2:ファッションショーの演出上の都合や、日頃から「個人的なこだわりがある」などの理由で着用していない場合は除きます。)

その一方で、スカートを穿いている人を目にする人からすれば、「常に何らかのアクシデントに遭遇したい」と思っている人は(そのことに過度の興味を持っている一部の人を除けば)少ないと想像できます。ただ、普段はそのように思っている人でも目の前で発生した「アクシデント」の結果、「下着が見えてしまった」という人は、人生の中で相当数いるのも容易に想像できるのではないと考えます。
(参考までに、この「アクシデント」の際に使われることが多い「パンチラ」という言葉は「パンティ(=女性の下着)がチラリと見えること」の省略形が語源と言われています。)

なお、最近のアイドルグループなどに代表されるミニスカートを穿いてステージ上で歌やダンスのパフォーマンスをしている人たちは、スカートの下に「見えても安全な下着(見せパン)や短いパンツ」などをあらかじめ穿いた上で出演しています。

今後、スカートに関わるいろいろなテーマを取り上げていく際に、いくつかのテーマはこの「下着が見えてしまう」可能性があることに触れる話題も出てくる予定ですので、スカートを穿く際にお役に立てれば幸いです。

余談ですが、「下部が開放された構造となっている衣類」としては、スカートのほかに「着物」「浴衣」「バスローブ」などもあります。また、お風呂上りに「バスタオルで巻く」という格好も、この分類に含まれると思って良いでしょうから、くれぐれも「アクシデント」には、お気をつけ下さい。